TABELOG 集客レポート / 競合・自社分析

串あげ酒場 私の串 ― 月1万PVへ、
そして「今来ている客」を取りこぼさないために。

ご依頼は「目標 月1万PV」「人気店とうちのページ・コース価格帯・人気クーポンの違い」「コースの弱さ」。
新宿エリア串揚げ20店の実測と自社13ヶ月データで、その問いに答えます。打ち手は決め打ちせず選択肢としてご用意しました。
対象店舗 串あげ酒場 私の串(新宿三丁目) 比較競合 新宿エリア串揚げ20店 基準時点 2026年7月
ご依頼への回答

いただいた4つのご依頼に対し、このレポートのどこで答えているかを最初にお示しします。

「目標 月1万PV」に対して今どうか
現状は月7,814PV。目標まであと約28%。PVの増やし方は競合との差から逆算します。→ 下の【軸A】/PART2
人気店とうちのページの違い
保存数(需要)で最大約15倍の差。違いは名物の言語化・コースの刻み・シーン明示の3点に集約。→ PART2-1〜2-6
人気店のコース価格帯・人気クーポン
単価で勝つ店は6,000円超を1本持つ(かきび7,500・南蛮亭8,000が実売)。クーポンも単価を上げる設計。自店は未対応。→ PART2-5/新設2-7
コースの弱さ
全コースが「飲み放題」始まりで没個性・6,000円以上が0%・名物がコース名に出ていない。→ PART2-6/PART3-①②
この1枚で全体像 ― 課題は「2つの軸」

目標の月1万PVは未達
しかも今の7,814PVすら、取りこぼしている。

課題は2軸に分かれます。【軸A】そもそも見られている数(PV)を増やす【軸B】今来ているユーザーを、予約・単価に変えきれていない。来店率自体はエリア平均を上回っており、入口の質は悪くありません。だからこそ「もっと取れるはずが取れていない」――それが本題です。

軸A | PVを増やす(母数)
0現状の月間PV(目標 10,000)

人気店との差(保存数で最大15倍)を生むのは、ページの見せ方と商品設計。競合の勝ち要素を取り込んでPVの伸びしろを取りにいく。「PVを直接増やす打ち手はどれか」への率直な回答はPART3冒頭の「月1万PVへのアンサー」に明記しています。

7,814 / 10,000
軸B | 来ている客を取りこぼさない(転換)
06,000円以上のコース予約割合

7,814PVという母数があるのに、予約は2名・5,000円台に集中。単価と宴会サイズを取りこぼしている。ここは今日から回収できる。

予約の65.6%が2名予約の64.7%が5,000円台
まず検討したい打ち手(すべて食べログ内・工数小)
1

コースを3段に刻み、6,000円超を新設する

今は5,000円台に一極集中。上の価格帯を「作っていないから売れていない」状態。同エリアで7,000〜8,000円は現に売れています。

軸B・効果↑大/工数小
2

自店だけの名物を、固有名で言語化する

釜めし・牡蠣タルタル・味変ソースなど、競合が持たない武器がコース名で埋もれている。「何の店か」を一言で立てる。

軸A+B・効果↑大/工数小
3

宴会・貸切を「シーン明示」で見せる

歓送迎会・女子会・少人数貸切。商品はあるのに導線がない。競合は全コースにシーンを書いています。

軸B・効果↑中/工数小〜中
4

クーポンに「単価を上げる設計」を1本足す

今は割引・おまけのみ。競合は「+地酒飲み放題で上位コース」等のアップセルで単価を上げている。既存の割引は残しつつ、単価用を1本足す。

軸B・効果↑中/工数小
この4つは「まず検討する順」です。PART3では、各施策の中身を"決め打ち"せず、選べる案(そのまま貼れるコース完成文言・松竹梅3案・クーポン案など)としてご用意し、末尾に進め方のロードマップ(順序と、次へ進む合図)を置いています。
事実 と 選択肢 の読み分け

このレポートは、事実(データ・競合実測)は言い切り、打ち手はあえて絞りません。

店のことを一番わかっているのはオーナーご自身です。私(分析担当)の役割は、数字で現状と競合を正確に映し、「こういう選択肢がある」と判断の材料を並べること。選択肢のマークが付いた箇所は、どれを選ぶか・組み合わせるかをオーナーが決められるように書いています。
※「目標 月1万PV」はオーナー設定の目標値として扱っています(本レポートでは目標の妥当性は判断せず、達成への道筋を示します)。

PART 1

自社の現状 ― どこで落ちているか

まず自店だけを見ます。食べログのプレミアムレポート(自店専用データ・13ヶ月)と管理画面の設定状況から、強い所と弱い所を5系統で切り分けました。

このPARTで見ているデータ

食べログ プレミアムレポート(13ヶ月)=来店率・コース金額分布・予約人数分布。店舗管理画面=写真・空席・座席の設定状況。電話コール記録(7ヶ月・146件)=日別(曜日つき)と時間帯別の成立/不成立。いずれも自店専用の一次データです。

PART 1 の結論

PVは目標1万に対し現状7,814(未達)。ただし来店率はエリア平均を上回り、「ページを見た人を来店につなげる力」は悪くない。問題は、その今の7,814PVすら、予約・単価に変えきれていないこと――単価(6,000円以上が0%)と宴会(2名に全振り)。どちらも店の実力ではなく、食べログ上の見せ方・商品設計の取りこぼしなので、まず管理画面側で回収できます。

結論の要点 ― 3つの問いに、先に答えます
?来店率はエリア平均を超えているか
来店率=ページを見た人のうち、実際に来店した割合
私の串
0.9〜1.3%
エリア平均
0.8%
全国平均
0.7%
答え:超えている ◎(13ヶ月連続)
?6,000円以上は本当に0%か
0%
自店の6,000円以上の予約
エリア32% / 全国42%
答え:本当に0% ×(取りこぼし・軸B)
?宴会は本当に2名偏重か
0
予約が2名(3名14.1%・4名9.4%・5名以上ほぼ0%)
答え:偏っている ×(5名以上ほぼ0・軸B)

1-1健康診断 ― 5系統を数字で見る 事実

検証済みの実測値です。合格/不合格の断定はせず、事実だけを並べます(判断はオーナーに委ねます)。

月間PV(軸A)
0
目標10,000に対し未達
母数
来店率(ページ→来店)
0.9-1.3%
エリア平均0.8%超・13ヶ月連続
悪くない
6,000円以上のコース予約
0
エリア32.0%/全国42.4%
取りこぼし
2名予約の割合
0
5名以上はほぼ0%
取りこぼし
電話・営業時間帯(17〜23時)の不成立
0
開店前・定休日は別要因(後述)
問題小
読み取り:PVは目標未達(軸A)。一方で来店率・営業中の電話は悪くない。赤の「単価」と「宴会」は、母数(PV)が今のままでも回収できる取りこぼし(軸B)。この2軸でPART1を読み進めます。

1-2入口の質は悪くない ― でもPVは目標未達 事実

来店率(ページを見た人がどれだけ来店したか)は0.9〜1.3%で、エリア平均0.8%を13ヶ月連続で上回り、食べログのランク評価もC。つまり「ページを見た人を来店につなげる力」自体は備わっています。

ただし、これは「もう直す所がない」という意味ではありません。①目標の月1万PVには未達(現状7,814)=そもそも見られている数を増やす余地がある(軸A)②今の7,814PVも、来店率が良い割に予約・単価に変えきれていない(軸B)。「入口の質は悪くないが、母数も転換もまだ伸ばせる」――これが正確な現状認識です。

1-3客単価の天井 ― 6,000円以上の予約が0% 事実

ネット予約のコース金額を分布で見ると、天井がはっきり出ています。

5,000円台に集中
0
予約の約3分の2
6,000円以上
0
自店
6,000円以上(エリア)
0
周辺の平均
6,000円以上(全国)
0
全国の平均
読み取り:周辺の店では6,000円以上が3割、全国では4割超が動いている。自店だけが0%――ただしこれは「高いと売れないから0%」ではなく、後述のとおり6,000円超のコースをそもそも作っていない(貸切プラン以外に無い)から0%。取れるはずの単価を自ら外している状態です。

1-4宴会送客の断絶 ― 商品はあるのに2名に全振り 事実

2名予約
0
3名
0
4名
0
5名以上
ほぼ0%
読み取り:店側は12〜16名の貸切・団体10%オフ・プロジェクター貸出まで用意している(食べログ・公式ページで確認)。にもかかわらず予約は2名に集中し、宴会サイズがほぼ入っていない。「宴会商品はあるのに、宴会客に見えていない」――これは商品ではなく導線・見せ方の問題です。

1-5電話予約の成立率 ― 「ランクD」の中身を分解する 事実 一部推測

前提:そもそも「電話ランク」とは何か

食べログのプレミアムレポートには、店にかかってきた電話予約が「成立したか・しなかったか」を記録する機能があります。その成立率を食べログがA〜Eの5段階でランク付けしたものが「電話ランク」。自店は今D=下から2番目です。

前提:営業時間は 火〜金 17:00〜23:00・土 16:00〜23:00・日月定休(公開情報で確認・2026年7月)。記録された146件(25年12月〜26年6月)を曜日(日別データ)と時間帯の2軸で再集計しました。※両集計とも全月の合計が一致することを検算済み。

D

プレミアムレポートの判定だけ見ると、「電話対応に問題がある店」に見えます。普通ならここで「電話対策をしなければ」となるところです。――が、対策にお金や人を割く前に、この「D」が本当に対応の悪さなのか、146件を1件ずつ確かめる必要があります

146件を「曜日」と「時間帯」で分解すると、景色が変わります
曜日で見る時間帯で見る緑=良い破線=構造上取れない(対応不要)
曜日で見る
営業日(火〜土)の不成立
0%
22件/131件
火曜は24件すべて成立
◎ 良い ― 食べログ平均(20〜30%)より低い
曜日で見る
定休日(日・月)の不成立
0%
12件/15件
1〜6月は8件すべて不成立
― 店が閉まっている日。対応不要
時間帯で見る
営業時間帯(17〜23時)の不成立
0%
8件/99件
= 9割以上取れている
◎ 良い ― 営業中はほぼ取れる
時間帯で見る
開店前(0〜15時)の不成立
0%
21件/32件
全曜日で開店前の時間
― 店を開ける前。対応不要
分解後の結論:電話対応そのものに、直すべき問題はありませんでした。「D」を作っていたのは、店が閉まっている曜日・時間にかかってきた電話——つまり誰が電話番をしても取れない着信です。営業中の電話は、緑の2枚のとおりきちんと取れています。直すべきは電話体制ではなく、閉まっている時間の受け皿(=ネット予約の導線)です。
統合の読み取り:不成立34件のうち開店前が21件(62%)・定休日が12件(35%)(両者は重複しうるため単純合算はできません)。つまり不成立の大半は店側が物理的に出られないタイミングの電話です。境界の16時台(15件・不成立5件)は平日は開店前・土曜は営業中という混在時間帯のため、どちらにも入れず別掲(時間帯データは月次集計で曜日と掛け合わせられないため)。全体の不成立率23.3%(34件/146件)も食べログ自身が示す平均帯(100件未満20%・100件以上30%)の範囲内です。結論:電話体制の大改修は不要。時間外・定休日の電話はネット予約の導線で受ければ十分です。
※例外は12/15(月)の成立3件のみ(定休日のはずの月曜に成立)。年末の特別営業の可能性があり、オーナー確認事項です(推測)。
※D判定との整合(推測):直近3ヶ月(4〜6月)だけ切ると不成立率27.9%(17件/61件)で、判定が直近ベースなら「平均+6pt以上=D」と整合する可能性。この上昇は不成立の増加ではなく電話総数の減少(前半85件→直近61件)が主因。母数が小さいため傾向として扱います(DATAタブに明記)。

1-6使われていない管理画面の枠 ― 設定するだけで効くもの 事実

食べログの店舗管理画面には、まだ設定していない項目があります。それぞれ「何の設定か」「設定するとどうなるか」を並べます。

未設定の項目それは何か設定するとどうなるか
空席情報が未登録「今夜この時間、何席空いているか」を食べログ上に表示する機能。ネット予約枠の開放とセット。「今すぐ入れる店」を探す当日客に見つけてもらえる。予約枠を開けている店は食べログの標準検索で上位に出やすくなる(実測)。
座席・空間の写真がNO PHOTO「貸切」「テーブル席」など座席カテゴリごとの写真枠。今は一部が写真なし。「12〜16名で貸切れる」ことが写真で一目で伝わる。宴会・貸切の訴求(1-4)の裏付けになる。
6,000円超コースが貸切プランにしか無い通常のネット予約から選べる上位コースが存在しない状態。6千超は貸切専用。通常予約に上位コースを1本置けば、単価の天井(1-3の0%)が動く。PART3-①の中心施策。
いずれも「実力が足りない」のではなく「設定していないだけ」。工数は小さく、効果は軸A(見つかりやすさ)と軸B(単価・宴会)の両方に効きます。PART3の打ち手は、まずこの未設定枠を埋めることから始まります。
では、この「取りこぼし」は競合と比べてどのくらいの差なのか。PART2で20店の中に自店を置いてみます。
PART 2

競合との差 ― 誰に、何で負けているか

新宿エリアの串揚げ20店を実測し、自店を同じ土俵に並べました。ここで分かるのは「立地や価格では説明できない差=見せ方と商品設計の差」があるということです。

このPARTで見ているデータ

競合20店の点数・口コミ数・保存数・コース構成・コース実文言を食べログで実測(2026年7月時点)。保存数=そのページを「後で行きたい」と保存した人数で、需要の大きさの代理指標として使います。保存数はPVそのものではなく、掲載歴が長い店ほど貯まりやすい点に注意(DATAタブ参照)

PART 2 の結論

「伸びている店」は、点数が高い店ではない。「固有の名物を言語化し、高単価コースを刻んで持ち、利用シーンを明示している店」です。この3つはすべて食べログの管理画面で変えられる要素。自店に足りないのは実力ではなく、この「見せ方の型」です。

結論の要点 ― 3つの問いに、先に答えます
?需要(保存数)の差はどれだけか
勝ち店平均
36,700
私の串
4,293
答え:勝ち店平均の約1/9 ×(下位群)
?勝ち店の3要素、自店は満たすか
名物の固有名をコース名に出す
6,000円超コースを刻んで持つ
利用シーンを明示する
答え:満たしていない ×(3つとも=伸びしろ)
?点数で受賞しているのか
受賞4店の点数レンジ
3.38-3.52
非受賞の立吉3.55・段々屋3.49より低い店も受賞
答え:点数ではない →「見せ方」で受賞

2-120店マップ ― 自店はどこにいるか 事実

横軸=保存数(需要)、縦軸=点数。右上ほど「需要も評価も高い勝ち組」。自店は赤で点滅表示。

保存数 × 点数 の分布(新宿エリア串揚げ・主要18店)
色:バランス型 宴会型 料理特化型 自店
読み取り:右上の勝ち組(新宿六・立吉・三五八・段々屋・かきび)に対し、自店は左下。保存数(需要)も点数も低い位置。同じ新宿三丁目・同じ4,000円台なのにこの差=立地でも価格でもなく、ページ設計と商品の見せ方の差です。

2-2保存数ランキング ― 需要の格差を体感する 事実

新宿六 ★
62,494
立吉
54,260
三五八
42,595
段々屋
39,096
かきび ★
37,403
南蛮亭 ★
21,042
おねぎや
16,616
私の串
4,293
新宿六の保存は自店の約15倍。★はホットレストラン受賞店。同じ新宿三丁目・同じ4,000円台でこの差=ページ設計と商品の見せ方の差と考えるのが自然です。

2-3伸びている店の正体 ― 点数ではなく「高単価コースの有無」 事実

保存数の多い上位グループと少ない下位グループ(自店はこちら)で、コース設計を比較しました。

保存 上位グループ

0
6,000円超コースを持つ店の割合
0
コース最高額の平均
0
点数の平均
VS

保存 下位グループ(自店を含む)

0
6,000円超コースを持つ店の割合
0
コース最高額の平均
0
点数の平均
読み取り:上位グループは約6割の店が6,000円超コースを持ち、コース最高額も約1,700円高い。下位グループは約1割しか持っていない「保存が伸びている店=高単価コースを刻んで持っている店」という関係が数字で出ました。自店は下位グループ(高単価コースなし)です。※保存数は掲載歴の長さにも左右されるため、現時点の需要の大小として読みます(推測を明記)。
発見

受賞4店の共通項は「点数」ではない

ホットレストラン受賞店=新宿六・かきび・鳥居くぐり・南蛮亭。だが点数は3.38〜3.52で、非受賞の立吉3.55・段々屋3.49より低い店もある。点数で受賞しているのではありません。共通項は①名物を固有名で言語化 ②利用シーンを明示 ③コースを刻む。3つとも自店が管理画面で今すぐ変えられる要素です。

■ 根拠:20店の実データ+各店コース文言の実測(2-6で詳述)

2-4型別分析 ― 目指すなら「バランス型」 事実

バランス型(目標候補)
0
点数 中央
6,000円超保有 7店中4店
保存平均 29,979(他型の約2.5倍)
料理言語化+宴会+シーン明示
宴会型
0
点数 中央
6,000円超保有 4店中1店
保存平均 11,904
大人数対応・誰も弾かない
料理特化型
0
点数 中央
6,000円超保有 8店中1店
保存平均 11,735
コース少・質勝負・カウンター
バランス型が点数中央・保存平均ともに最高。ただし立吉のように料理特化で点数1位もあり得る=型は「勝ち筋の選び方」であって優劣ではありません。自店の現状は「どの型にも振り切れていない」状態。まずバランス型が最も現実的な目標候補です。

2-5コース価格帯 ― 勝ち店には「2つの型」がある 事実

各店のコース最安〜最高を横棒で表示。ここで重要な注意点があります(下の解説参照)。

コース価格帯レンジ(最安 〜 最高)
2,500円4,000円5,500円7,000円8,000円
注意

「高単価まで刻めば勝てる」わけではない ― ここは誤解しやすい

グラフをよく見ると、保存1位の新宿六は2,800〜5,800円で、自店より高単価まで刻んでいません。つまり「高単価コースを持つこと」は"勝つための必須条件ではない"。ここを見落とすと「じゃあレンジを広げなくてもいいのでは?」となります。正しくは、勝ち店には2つの型があります。

型①:規模で勝つ(新宿六)
価格帯 2,800〜5,800円(高単価なし)
保存 62,494(自店の約15倍)
点数 3.52/席22の小箱で受賞

→ 自店には非現実的。圧倒的な保存・知名度で低単価でも回る型。この規模を今から作るのは困難(保存15倍を短期で埋められない)。
型②:単価で勝つ(かきび・南蛮亭)
価格帯 4,000〜8,000円(高単価を刻む)
かきび7,500円・南蛮亭8,000円が実売
名物を固有名で言語化+シーン明示

→ 自店が現実的に狙える型。保存で規模勝負をせず、1組あたりの単価を上げて売上を作る。自店の弱点(6千超0%)を直接埋められる。
結論:自店が目指すのは型②(単価で勝つ)。新宿六型(規模で勝つ)は保存15倍が前提で今から再現できないため、「6,000円超を"1本"持って単価を取る」のが現実的な勝ち筋です。「レンジを端まで広げる」のが目的ではなく、取りこぼしている高単価帯を1本カバーするという意味です(PART3-①)。

2-6コースの見せ方 ― 実物比較で分かる決定的な差 事実

自店の現行コースの構造的な問題(実文言から)
現行コースが「《120分飲み放題付き》」で始まるものが多く、一覧で全部同じに見える。飲み放題が主役になり、料理の個性が埋もれている。
名物の固有名がコース名にほぼ出ない。釜めし・牡蠣タルタルなど自店だけの武器が、コース名の外にある。
利用シーン(接待/歓送迎会/女子会)の明示が弱い。競合は全コースにシーンを書いています。
観点自店 私の串かきび南蛮亭おねぎや
名物の固有名コース名に無しのどぐろ/和牛/土鍋ご飯アスパラ巻き(発祥)葱鮪鍋/千寿ねぎ黒焼き
コンセプト一言無し鮮魚と炉端老舗・継ぎ足しタレねぎ料理専門
価格の刻み5,000/5,500/6,0004,000〜7,500の4段5,000〜8,000の5段2,980〜8,000の5段
6,000円超貸切のみ・実績0%7,500円が売れる7,000/8,000円8,000円が売れる
シーン明示弱い接待・お食事会全コース歓送迎会全コース送別会歓迎会
飲み放題の扱い主役(コース名先頭)付随(名物が主役)付随付随
競合は全店「名物が主役・飲み放題は付随・シーン明示あり・高単価まで刻む」。自店だけ逆になっている。裏を返せば、この4点を揃えるだけで勝ち店の型に乗れるということです。
要注意

「米油」は自店の看板にするには弱い ― 競合も同じことを言っている

自店の推し「米油=軽い・もたれない」は良い訴求ですが、この激戦区では"差別化"になりません。段々屋は口コミで「良い油」、立吉は公式で「独自の油・軽い食感」、口コミタグは「油っこくない」。食べログ上には「米油を使ったこだわりの創作串揚げ」と書く別の店も存在します。「軽い・あっさり」は新宿串揚げの共通言語で、米油だけを掲げても勝ち店と同じ棚に並ぶだけ。

→ だから米油は「捨てる」のではなく「入口の安心材料」として残し、看板の主役は自店だけの固有名物に置くのが得策です(PART3で候補を提示)。

■ 根拠:競合公式・口コミの実測(2026年7月)

発見

味変ソース「常設10種」は、確認した範囲で新宿エリア最多クラス

自店の味変ソース10種は常設で確定(自店公式・ホットペッパーの一次情報で確認済み)。競合実測では、ソースの"種類数"を打ち出す店は串の坊が3種前後、かっちゃんが5種等で、10種級を種類数として掲げる店は確認した範囲に存在しませんでした。ただし全店網羅の調査ではないため「唯一」とは言えず、「確認範囲で最多クラス」が正確な表現です。

差別化の"格"は釜めしと区別します。〆の釜めしは競合20店にゼロ=完全な固有資産。一方ソースは競合も持っており、自店の優位は"数"。だからソース10種は看板の主役ではなく、「10種で味変できるから、飽きずに何本でもいける」という体験の言語化(PART3・案3)を支える補強要素として使います。

■ 根拠:自店公式・ホットペッパー(常設の一次確認)/競合各店ページの実測(2026年7月・全店網羅ではない)

2-7クーポンの使い方 ― なぜ競合は「割引」で単価を上げられるのか 事実

ご依頼の「人気クーポン」。ここは「クーポン=割引=単価が下がる」という直感と逆のことが起きているので、先に答え(作るべきクーポンの完成イメージ)から見せます。

2-7の答え ― 自店が作るべきクーポンは、これです
完成イメージ(施策④・案a)
竹コース(6,000円)をご予約の方 限定
松コースにアップグレード
通常 7,500円6,800
700円おトク
松(定価7,500円)が700円安く楽しめる = 得
竹6,000円で終わる会計が6,800円(+800円)に = 増収
前提条件(これが無いと成立しません)

松7,500円・竹6,000円が"実在の販売価格"として掲載されていること。施策①で作るのが先——①と④はセットの施策です。
② クーポン価格は「竹より高く・松より安く」の間(6,000〜7,500円)に置くこと。
③ 比較に使う「通常7,500円」は実在の販売価格のみ。架空の"通常価格"を作って安く見せるのは景品表示法上の有利誤認リスクがあります。
※「6,800円(+800円)」という幅は例。粗利と相談して調整できます。

仕組み:クーポンで単価が上がる「2つのカラクリ」(飲食マーケの定石)

カラクリ①:利用金額の"下限条件"をつける。「5,000円以上のご予約で〇〇」とすると、4,000円で帰るはずの客が条件を満たすために5,000円コースを選ぶ。割引の見た目で、実は下限を引き上げている。
カラクリ②:アップセル。上のクーポンがまさにこれで、上位コースを「定価より安く・今の予算より高く」提示して選ばせる。値引き(▲700円)と増収(+800円)が同時に起きるのは、客は"松の定価"と比べ、店は"竹の会計"と比べているから。クーポン価格を竹と松の間に置く——設計は突き詰めるとこれだけです。※出典:飲食店クーポンの客単価向上手法(複数の業界解説で共通して示される定石)

同じ客1組(竹6,000円を検討中)割引クーポン「500円引き」アップセル「+800円で松に(通常7,500円)」
客の会計6,000円 → 5,500円6,000円 → 6,800円
客の"得"の根拠会計が500円下がった松(定価7,500円)の内容が700円安く手に入った
店の売上▲500円+800円(竹で終わるはずの会計との差)

どちらも客は「クーポンで得した」と感じますが、比べている相手が違います——割引は「元の会計」、アップセルは「上位の定価」。だからアップセルは客に得をさせながら、会計を上げられる。前提3条件は上の赤枠のとおりです。

この目で自店と競合のクーポンを並べると、役割の違いが見えます。

店舗クーポンの内容(実測)仕組み
私の串平日ハッピーアワー ドリンク300円均一/コース予約でウコン/チェキ&寄せ書き/8名以上で会計10%オフ集客・割引・おまけ(単価を上げる設計はなし
南蛮亭「+プレミアム地酒 飲み放題」で串コースが5,500円→7,000円に。上記と同じ構造(上位セットの定価より安い提示)と見られる※参照価格(単品合算)は未実測・推測カラクリ②アップセル
段々屋飲み放題を本体に含めず「+2,000〜2,500円」で別付けカラクリ②に近い
(定石)「5,000円以上のご予約で1品サービス」等カラクリ①下限条件
核心

松を700円"値引き"すると、会計が800円"上がる" ― 矛盾ではありません

冒頭のクーポンをもう一度。客は松の定価7,500円と比べて「6,800円=700円得」と感じる。店は竹の会計6,000円と比べて「6,800円=800円増」。比較の基準が客と店で違うから、値引きと増収が同時に成立します。割引した700円の"原資"は店の懐ではなく、竹6,000円と松7,500円の間にある1,500円の幅——この幅を客(700円の得)と店(800円の増収)で分け合っているのが、この仕組みの本体です。

似た別物との区別:「今回だけ安く体験してもらい、次回から定価で」という"お試し値引き型"とは別の手法です。お試し型は将来の定価払いに賭ける設計で、下の注意にある「安くないと来ない客」リスクを踏みます。アップセル型はその場の会計が竹より800円上がる——将来に賭けず、その場で回収します。

自店の現行クーポンは割引・おまけのみで、この「もう一段上を選ばせる」型が1本もありません。だから単価に効いていない。やるべきは「割引をやめる」ことではなく、アップセル型を1本足すことです(PART3-④)。

■ 根拠:自店・競合クーポンの実測(食べログ/ホットペッパー・2026年7月)+飲食店クーポンの客単価向上手法。南蛮亭の参照価格(単品合算)は未実測のため、同構造との見立ては推測。

注意(誇張しないために):クーポンは万能ではありません。業界の定石でも「割引の常態化は"安くないと来ない客"を増やすリスク」が指摘されています。だから集客用(ハッピーアワー等・軸A)は残しつつ、単価用(アップセル型・軸B)を1本足すという使い分けが現実的です。既存クーポンを全部やめる話ではありません。
「コースの型」でも「クーポンの使い方」でも、伸ばす余地がある。PART3で、その具体案を"選べる形"で並べます。
PART 3

打ち手の候補 ― 何を、どう変えられるか

ここからは打ち手です。ただし「これをやりましょう」とは決め打ちしません。分析から見える仮説と、それに対する複数の案を並べます。どれを選ぶか・組み合わせるかはオーナーの判断です。

このPARTの読み方

各施策には「なぜ効くか(PART1・2の根拠)」→「候補案(複数)」→「想定効果(前提つき)」の順で並べます。効果は、検証済みの数字に紐づくものだけ数値で、それ以外は方向性(↑大/↑中/基礎)で示します。過大な約束は避けています。

PART 3 の結論

やることは多くありません。まず2つ(①コース刻み・②名物言語化)に絞って着手してください。この2つが工数小・効果大で、PART1の穴(単価・宴会)に直接効きます。それ以外は「①②が回り始めてから」で十分です。

打ち手の優先順位 ― まず「①②」だけ見れば十分
▼ 今すぐやる(この2つだけ)
1コースを刻んで6,000円超を1本新設
効果↑大 / 工数小
2自店だけの名物を言語化(釜めし主軸)
効果↑大 / 工数小
次に(①②が回り始めたら)
3宴会シーン明示
4クーポン単価UP
5空席登録(基礎整備)
今は不要(中長期)
⑥実食満足
⑦提供速度
⑧電話は投資しない
※店舗運営の話。着手は後で
施策の効果 × 工数マップ ― なぜ「①②が最優先」なのか
左上(効果大 × 工数小)が最優先ゾーン。※効果・工数の位置づけは本分析(PART1・2)に基づく相対的な定性評価であり、実測値ではありません。
「月1万PV」へのアンサー ― なぜ最優先が"PV施策"ではないのか

最初に率直にお伝えします。食べログ内に「PVだけを直接・確実に増やす」即効の打ち手は、有料広告枠を除けばほぼ存在しません。PVは「検索・ランキングでの露出 × ページを開きたくなる魅力」の結果として動く数字であり、直接操作できるレバーではないからです。これを曖昧にして「この施策でPVが1万になります」と言うのは誇大です。本レポートはそう書きません。

その上で、本レポートの施策のうち軸A(PV)に効く経路はこの4つです。いずれも「露出」か「開きたくなる魅力」を動かします。

② 名物言語化 → 保存・回遊が増え、検索・ランキング経由の露出が上がる(受賞4店の共通項) ⑤ 空席登録 → 標準検索で上位に出やすくなる(実測)+当日客の検索に載る ③ の座席・空間写真 → 一覧で開かれる率を上げる 既存ハッピーアワー(集客型クーポン)の維持 → 来店動機・流入の下支え

それでも①②を最優先に置く理由は、順序の合理性です。現状は来店率がエリア平均超なのに、単価6,000円以上が0%・予約の65.6%が2名(PART1)。つまりバケツに穴が空いた状態で、先にPVを増やしても増えた分から漏れ続けます。先に穴を塞げば(軸B)、今の7,814PVのままでも売上が増え、PVが伸びた時の回収率も上がる。軸Aを後回しにするのではなく、②⑤が軸Aを兼ねる設計です(②は軸A+B、⑤は軸Aの基礎整備)。

約束できること/できないこと:①〜⑤を実行すれば「6,000円超の受け皿」「名物の言語化」「検索露出の基礎」は確実に整います。一方、PVが何ヶ月で1万に届くかは約束できません(検索・季節・競合の外部要因に依存)。だからPVは目標値として毎月プレミアムレポートで観測し(3-A)、動きが鈍ければ次の一手(写真強化・集客クーポンの見直し等)をその時の数字で判断する――これが誠実な進め方です。

以下、この順で詳しく見ます。まず最優先の2施策から。

1今すぐやる ― 最優先施策 1/2軸B・効果↑大・工数小

① コースを刻んで、6,000円超を「1本」つくる

現状は5,000円台に64.7%集中、6,000円以上は0%(PART1-3)。同エリアのかきび7,500円・南蛮亭8,000円・おねぎや8,000円が現に売れている(PART2-5・型②)。上位コースが無い=取れる単価を自ら外している状態。まず「梅・竹・松」の3段に整理し、松で天井を1本つくります。

■ 根拠:PART1-3(金額分布)/PART2-3(上位グループの約6割が6千超を保有)2-5(型②)2-6(競合の型)

効果↑大6,000円超保有 0%→保有あり(新設すれば確実に変わる)。単価の上振れは方向性↑大(充填ペースは外部要因のため数値は約束しない)。
工数:小(管理画面でコースを追加・編集)

松竹梅コースの骨格案 選択肢

価格と中身の"型"の提案です。中身の名物は施策②の候補から選んで差し替えられます。

梅(入口)
5,000
気軽な少人数・平日づかい
  • 定番の人気串(豚バラ梅しそ 等)
  • 季節の釜めし(〆)
  • 120分飲み放題付
  • 2〜4名想定
竹(主力)★
6,000
歓送迎会・女子会の主力
  • 牡蠣タルタル等の看板串
  • 変わり種+季節串の食べ比べ
  • 季節の釜めし+一品
  • 120分飲み放題付
松(特別)
7,500
接待・記念日・特別な日
  • 牡蠣タルタル+厳選特選串
  • 名物を全部楽しむ構成
  • 季節の釜めし+プレミアム飲み放題
  • 接待・記念日シーン明示
松の価格 ― 7,000円か7,500円か(判断材料)
7,500円を推す根拠:同エリアでかきび3.43が7,500円、南蛮亭3.38が8,000円で現に成立している=価格の天井は実在する。竹6,000円との差が1,500円あると「松=特別」の格が立ち、名物を1品足せる余地が出る。
7,000円を推す根拠:自店の点数(3.26前後)は上記2店より低い。初月から松が埋まる保証はないため、まず7,000円で刻みを作り、動きを見て上げる慎重策も合理的。
推測 どちらでも「6,000円超を新設する」効果(0%脱却)は同じ。7,500は上振れ狙い・7,000は堅実。オーナーの単価方針次第です。なお「松を作ること自体」が竹6,000を"真ん中の無難な選択"に見せる効果があります(南蛮亭・おねぎやが実装している構造)。

そのまま貼れる完成文言(梅・竹・松) 選択肢

管理画面にコピー&ペーストできる形まで落としました。「全◯品」の品数のみオーナー確定が必要です(原価と相談のうえ数字を入れてください)。文字数上限に合わせて短縮名も併記しています。

BEFORE ― 現行の型
《120分飲み放題付き》…コース
飲み放題が主役で、一覧では全コースが同じに見える(PART2-6)。名物(釜めし・牡蠣タルタル)がコース名の外にある。
AFTER ― 名物が主役・飲み放題は末尾
【竹】名物・牡蠣タルタルと〆の釜めしコース/120分飲み放題付
かきび・南蛮亭・おねぎやと同じ「名物が主役」の型(PART2-6)。シーンは説明文で明示。
梅 5,000円気軽な少人数・平日づかい
コース名:【梅】定番串と〆の季節釜めしコース〈全◯品〉120分飲み放題付 短縮名:【梅】定番串+〆の釜めし 全◯品/飲み放題付 説明文:軽い米油でカラッと揚げた定番の人気串を気軽に。豚バラ梅しそなどの看板串を楽しんだら、〆は名物・季節の釜めしをどうぞ。仕事帰りの一杯や気軽な集まりに。120分飲み放題付きです。
竹 6,000円 ★主力歓送迎会・女子会
コース名:【竹】名物・牡蠣タルタルと〆の釜めしコース〈全◯品〉120分飲み放題付 短縮名:【竹】牡蠣タルタル+〆の釜めし 全◯品/飲み放題付 説明文:殻ごと登場する人気の創作串「牡蠣タルタル」を目玉に、変わり種串の食べ比べも。常設10種の味変ソースで一本ごとに味を変えながら、最後まで飽きずに。〆は名物・季節の釜めしで。歓送迎会・女子会の主役コースです。120分飲み放題付き。
松 7,500円(7,000円で始める場合は価格のみ差し替え)接待・記念日
コース名:【松】名物尽くし特選コース〈牡蠣タルタル・特選串・〆の釜めし〉プレミアム飲み放題付 短縮名:【松】名物尽くし特選/プレミアム飲み放題付 説明文:看板の牡蠣タルタル、厳選の特選串、そして〆の季節釜めしまで、「私の串」の名物をひと晩で味わい尽くす特別なコース。接待・記念日・大切な方のおもてなしに。プレミアム飲み放題付きです。
文言の注意点(誇大表示を避けるため):①「全◯品」はオーナー確定(未確定のまま公開しない)。②お客さま向けの文言には「新宿最多」等の比較表現は入れていません。ソース種類数の競合比較は全店網羅ではない内部資料上の分析(PART2-6)のため、公開文言では「常設10種」という事実表記に留めるのが安全です。③釜めしの季節替わりの具体名(とうもろこし等)は、提供時期の運用に合わせて随時差し替えてください。
試算松竹梅を作ると、単価はどのくらい動きうるか(前提つきの目安)

事実:現状のネット予約は5,000円台が64.7%・6,000円以上は0%(PART1-3)。

仮定(未検証・仮置き):基準単価を現分布の中心帯から5,500円と置く。導入後、コース利用者のうち10%が松7,500円、20%が竹6,000円を選ぶと仮定する。

計算:コース利用100名あたり、松で(7,500−5,500)×10名=+20,000円、竹で(6,000−5,500)×20名=+10,000円。合計+30,000円/100名(客単価+300円/名 相当)

※移行率(10%/20%)は仮置きであり効果の約束ではありません。実際にどれだけ動いたかは、翌月以降のプレミアムレポート「コース金額分布」で確認します(下の「効果の確かめ方」参照)。移行がゼロでも「6,000円超の受け皿が存在する」状態は作られ、機会損失の構造は解消されます。

2今すぐやる ― 最優先施策 2/2軸A+B・効果↑大・工数小

② 自店だけの名物を、固有名で言語化する

米油だけでは競合と同じ棚(PART2-6の要注意)。だが自店には競合20店が持たない固有アセットが実在します(釜めし・牡蠣タルタルなど)。これらをコース名・PR文・写真キャプションで"固有名"にするのが施策②。かきびが「のどぐろ・和牛・土鍋ご飯」で伸びた型を、自店の素材で再現します。

■ 根拠:PART2-6(競合はコンセプト言語化・自店は未活用)/自店ページ・口コミの実測

効果↑大保存・回遊の伸びは方向性↑大(受賞4店の共通項=言語化)。"何の店か"が一言で立つ効果は競合が実証済み。
工数:小(コース名・PR文・写真キャプションの改修)
総花的に並べるのはやめ、強い3案に絞って磨きました。各案には「なぜ推すか=出典」を明記。3案は役割が違うので(主軸・視覚の顔・入口)、組み合わせて使うのが前提です。
主軸・案1

〆の釜めし ― 「締めに名物の釜めし」で店を定義する

例:「串を楽しんだ最後は、名物・季節の釜めしで。新宿三丁目の"締めまで旨い"串揚げ酒場」

なぜ主軸か:公式サイトが『〆には季節の釜飯』を名物として明記。かつ競合20店に「釜めしを〆の名物にしている店」は実測で存在しない=完全な固有資産。季節替わり(とうもろこしご飯など)で"また来る理由"も作れる。

出典:公式サイト・ぐるなび("〆の釜めし""季節の釜飯"と明記)/競合20店の実測(該当なし)

差別化:強(他店がやっていない)
視覚の顔・案2

牡蠣タルタル ― 写真で"目を止める"看板の一品

例:「殻ごと登場、人気の創作串"牡蠣タルタル"。まずはこの一本から」

なぜ推すか:店が自ら"人気の創作串"と紹介し、No.1コースの目玉に据え、トップページの看板写真にも使っている(殻ごとの盛り付けで写真映え)。かきびが「のどぐろ」を顔にして伸びたのと同じ「視覚で選ばせる一品」の役割。

出典:公式サイト・ぐるなび("人気の創作串「牡蠣タルタル」入り")/食べログNo.1コース説明/店トップの看板写真

差別化:中(自店の看板。"殻ごとの見せ方"で立つ)
入口・案3

軽い米油 ×「何本でもいける」 ― 締めの釜めしに接続する

例:「米油だから、もたれない。だから何本でも進んで、名物の釜めしまで美味しく辿り着く」

なぜこの形か:「米油」単独は競合も訴求済みで弱い(PART2-6)。だが口コミで最も多い実感が「胃もたれせず何本でも食べられた」。これを案1の"締めの釜めし"に接続すれば、「軽い→たくさん食べられる→締めまで楽しめる」という体験のストーリーになり、米油が活きる。さらに常設10種の味変ソース(確認範囲で新宿エリア最多クラス・PART2-6)が「何本でも飽きない」の根拠としてこの流れを支える。ソースは主役ではなく、体験の言語化を補強する脇役として溶かし込む。

出典:自店口コミ("胃もたれせず何本でも食べることができました"等が最頻出)/公式の米油訴求/ソース10種の常設=自店公式・ホットペッパーで一次確認、競合比較はPART2-6

差別化:中(入口の安心材料。単独でなく接続で効く)
3案の組み立て方(役割分担):案1(釜めし)を店の"定義"=主軸にし、コース名・PR文の冒頭に置く。案2(牡蠣タルタル)を"視覚の顔"として写真・No.1コースの目玉に。案3(米油×何本でも→釜めし)を"入口の一言"としてPR文の導入に使う。3つが「軽く入って→たくさん食べて→名物の釜めしで締める」という一本の流れになります。※味変ソース10種の「常設」は一次情報で確認済み(PART2-6)。釜めしの通年提供可否など残りの商品仕様は、公開前にオーナー確認をお願いします。
店舗PR文(トップ/こだわり欄)3案を一本の流れに
米油だから、もたれない。だから、何本でも。常設10種の味変ソースで一本ごとに表情を変えて、最後は名物・季節の釜めしで〆る――新宿三丁目の路地裏にある、"締めまで旨い"串あげ酒場です。殻ごと登場する人気の創作串「牡蠣タルタル」も、ぜひ最初の一本に。
構造:案3(入口)→ ソース10種(何本でも飽きない、の根拠)→ 案1(主軸=店の定義)→ 案2(視覚の顔)。比較表現(「最多」等)は入れていません。
次に / ①②が回り始めたら

土台を固める3施策(③④⑤)

最優先ではありませんが、工数は小さく、①②の効果を底上げします。余力ができたら着手を。

施策③ 宴会・貸切をシーン明示で見せる

「誰の・どんな集まり向けか」を書き、座席・空間写真を足す 選択肢

12〜16名貸切・団体10%オフは設定済みなのに予約は2名に全振り(PART1-4)。競合は全コースに「歓送迎会」「女子会」を明示。自店は座席・空間の写真がNO PHOTOで「少人数でも貸切れる」が視覚で伝わらない(PART1-6)。

■ 根拠:PART1-4(人数分布)1-6(写真欠落)/PART2-6(競合のシーン明示)

効果↑中宴会サイズの予約が入り始める方向性↑中。写真は撮影がオーナー側作業のため即効性は中。文言だけでも先行できる。
工数:小〜中(文言改修は小・写真撮影は中)
明示する「利用シーン」の候補です。全部書くと散るので、自店が取りたい客層に合わせて3〜4個を選びます。
A

歓送迎会(4〜16名)

チェキ・寄せ書き特典と相性◎。春秋の需要期に強い。おねぎや・南蛮亭が全コースで明示している王道シーン。

王道・優先度高
B

少人数貸切(12〜16名の1フロア貸切)

「個室なし」を弱みにせず"1フロア貸し切れる"を強みに反転。他の大箱と違う"アットホームな貸切"を売れる。

強みの反転
C

女子会(軽い・映える・健康志向)

米油の軽さ+牡蠣タルタルの映え。口コミにも女子会利用が実在。名物3案(釜めし・牡蠣タルタル・米油×何本でも)と直結する。

自店の強みと合致
D

接待・記念日(松コースの受け皿)

松7,000〜7,500の"格"を活かすシーン。かきびが「接待・お食事会」で使う型。落ち着いた大人利用。

松と連動
E

サシ飲み・一人飲み(カウンター)

全6席のカウンターで揚げる様子が見える立地を活かす。常連化・平日稼働の底上げ。宴会と別軸で取れる客層。

平日づかい
F

デート(隠れ家・大人)

口コミにある「隠れ名店」の声を活かし、飲屋街の奥という立地を"隠れ家デート"に変換。差別化の余地あり。

立地の反転
施策④ クーポンに「単価を上げる設計」を1本足す

割引はやめず、「下限条件」か「アップセル」を1本足す 選択肢

自店のクーポンは割引・おまけのみで、単価を上げる設計が入っていない。南蛮亭は「+地酒飲み放題」のアップセルで5,500円→7,000円にしている(PART2-7のカラクリ②)。既存の集客用クーポン(軸A)は残したまま、単価用(軸B)を1本足すのが競合の勝ち筋です。

■ 根拠:PART2-7(自店・競合クーポン実測)/PART1-3(単価の天井)

効果↑中単価UP方向の一手。既存の割引クーポン(集客用)は残し、"単価を上げる設計"を1本足す使い分けが現実的。
工数:小(クーポンの新設・文言変更)
クーポンの作り替え候補です。集客用(軸A・割引)と単価用(軸B・アップセル/下限条件)で役割を分けます。既存の割引はやめず、単価用を1本足すイメージです。
案a

アップセル型:竹→松へのアップグレードクーポン

「【竹コースをご予約の方限定】+800円で松コースにアップグレード(通常7,500円 → 6,800円)」

会計の動き:竹6,000円の客が6,800円を払う(店+800円)。客は松の定価より700円得(PART2-7の核心)。前提:施策①で松7,500円を実在コースとして販売していること——架空の通常価格との比較は景品表示法リスクがあるため、必ず①の後に実施。+800円という幅は粗利と相談して調整可。飲み放題のみのグレードアップ(「+1,000円でプレミアム飲放」)でも同じ構造で作れます。

軸B・単価UP/①とセット
案b

アップセル型:名物串の増量・特選追加

「コース予約で、名物・牡蠣タルタルを1品サービス」

割引ではなく"名物の体験を足す"方向。原価は割引より軽く、名物(施策②)の認知も進む。

軸B・体験増
案c

集客型:既存ハッピーアワーを継続

「平日19時まで 対象ドリンク300円均一」(現行)

来店動機・PV流入には有効(軸A)。これは残す。ただし単価は上がらないので、上のアップセル型と併用する。

軸A・集客
案d

宴会型:早割を「格上げ特典」に転換

「8名以上のご予約で、幹事さま1名分の飲み放題無料」

現行の「10%オフ」を値引きでなく特典に置き換える(下限条件・カラクリ①とも相性良)。宴会単価を維持しつつ幹事を動かす。シーン明示(施策③)と連動。

軸B・宴会
施策⑤ 空席情報を登録し、基礎の露出を整える

予約枠を開放して、検索での見つかりやすさを底上げする 選択肢

空席情報が未登録=当日客に見つけてもらう枠が空白(PART1-6)。実測によると、食べログは予約枠を開放している店を標準検索で上位に表示する傾向があり、「空席あり」検索やアプリの現在地検索でも選ばれやすくなります(※アプリ利用時)。

■ 根拠:食べログ集客の実測(2026年)/PART1-2(入口は強い)1-6(未登録)

基礎整備・効果は間接的直接の売上増より「検索順位・見つかりやすさ」への底上げ。ネット予約はディナー1人200円・ランチ100円の従量課金が発生する点は把握のうえで運用を。
工数:小(枠を開放・登録する)
主役の施策との格の違いを明記します:⑤(空席登録)は「効果大」ではなく「土台を整える基礎整備」。主役はあくまで①コース刻み・②名物言語化。⑤は工数が小さいので"ついでに整える"位置づけが妥当です。
中長期の店舗施策(⑥⑦⑧)を見る今すぐの着手は不要

以下は食べログ管理画面ではなく店舗運営の話。効果はありますが工数が大きく中長期。①〜⑤が回ってから検討で十分です(網羅性のため記載)。

6

点数回復は「実食満足」に投資する(運用の量は増やさない)

立吉は店舗会員未登録・運用ゼロで点数1位(PART2-1)=点数は食べログ操作では上がらないことを競合が証明している。自店は運用量が競合最多クラスなのに点数下位。クーポン乱発や口コミ依頼の追加は逆効果になり得ます。

■ 根拠:PART2-1(立吉 運用ゼロ×点数1位)

効果↑中〜大(中長期)即効性なし。体験・接客の底上げで数ヶ月かけて効く領域。
工数:大(オペレーション・接客の底上げ)
7

提供速度の"体感"を設計する(最初の一皿を早く)

口コミ精読では味・接客への実質クレームはほぼ皆無。痛点は「席キャパ・提供速度・立地」の外的要因。うち店舗で動かせるのは提供速度の体感(最初の一皿を早く出す等)。

■ 根拠:自店口コミの精読(外的要因のみが痛点)

効果↑中満足度・再訪への地味だが確実な効き方。
工数:中(オペレーション改善)
8

電話は主戦場にしない ― 時間外はネット予約導線で受ける

D判定の実態は「開店前・定休日」という構造的不在(不成立34件のうち開店前21件・定休日12件)。営業日の営業時間帯はほぼ取れており(不成立8.1%)、電話体制の大改修は機会費用に見合わない。時間外・定休日のコールをネット予約へ誘導する仕組みで十分です。

■ 根拠:PART1-5(営業時間帯8.1%/開店前65.6%/定休日80%)

過剰投資を避ける判断そのものが打ち手
工数:小

3-A効果の確かめ方 ― 何の数字が・どこで動くか 事実

「効果↑大/↑中」の方向性を、実際に確認できる数字と場所に落とします。いずれもすでにオーナーの手元にあるプレミアムレポート・管理画面で毎月確認できるものです。伸び幅の数値は約束しません(外部要因が絡むため)。動いたか・動かないかを、ここで判定します。

施策動くはずの数字確認する場所いつから見えるか
① コース刻みコース金額分布の「6,000円以上」比率(現在0%)プレミアムレポート/コース金額分布コース公開の翌月分から
② 名物言語化保存数・PVの前月比店舗管理画面(保存数)/プレミアムレポート(PV)文言反映の翌月分から
③ 宴会シーン明示予約人数分布の「5名以上」比率(現在ほぼ0%)プレミアムレポート/予約人数分布反映後、宴会需要期に顕在化しやすい
④ クーポン単価UPアップセル型クーポンの利用数 × 対象コースの予約管理画面(クーポン利用実績)+金額分布クーポン公開の翌月分から
⑤ 空席登録検索経由の閲覧・当日系の流入プレミアムレポート(流入・PV)間接効果のため月次の傾向で判断
運用のコツ:施策を一度に全部変えると「どれが効いたか」が分からなくなります。下のロードマップの順(まず①②)で入れて、月1回、上の表の数字だけ見る。それで十分です。

3-B進め方ロードマップ ― 順序と「次へ進む合図」 選択肢

期日や金額はあえて約束しません(予約の動きは季節・外部要因に左右されるため)。その代わり、「何が確認できたら次へ進むか」という合図で進めます。

STEP 1 ― まず
① コース刻み + ② 名物言語化
完成文言(上記)をベースに管理画面を改修。⑤空席登録は工数が最小なので"ついで"にここで済ませるのが効率的。
次へ進む合図:金額分布に「6,000円以上」の予約が出現する/保存数・PVの前月比が動き始める
STEP 3 ― 中長期
⑥ 実食満足 + ⑦ 提供速度
店舗運営側の投資。点数はここでしか動きません(PART2-1)。⑧電話には引き続き投資しない判断を維持。
判断材料:①〜④の月次数字と、口コミの実感(提供速度への言及の変化)
まとめ ― 打ち手の優先順位

まず食べログ内の①〜⑤を動かす。①コース刻み(松竹梅で6,000円超を新設)と②名物言語化(釜めし・牡蠣タルタルなどから看板を選ぶ)が主役で、どちらも工数小・効果大。③宴会シーン明示・④クーポン単価UP・⑤空席登録が土台を固める。高単価化には松(7,000〜7,500円)の新設とクーポンのアップセル設計が最短。点数回復は運用では上がらないため実食満足への中長期投資。電話には投資しない。

――ただし「どの名物を看板にするか・松をいくらにするか・クーポンをどう組むか」は、店を一番わかっているオーナーの判断です。このレポートはその材料です。

DATA

データ出所・前提・未検証事項

このレポートの数字がどこから来ているか、どこまでが事実でどこからが推測かを開示します。分析の信頼性を担保するためのセクションです。

A確定データの出所

データ出所状態
自店 来店率・コース金額分布・予約人数分布食べログ プレミアムレポート(13ヶ月)一次情報
電話コール(日別・時間帯別)プレミアムレポート(25年12月〜26年6月・146件)全月の合計一致を検算済
管理画面の設定状況(写真・空席・座席)店舗管理画面目視確認
競合20店の点数・口コミ・保存・コース食べログ店舗ページ(実測)裏取り済
競合コース文言・米油/ソースの訴求状況食べログ・各店公式・口コミ(実測)実文言取得
味変ソース10種の「常設」自店公式サイト・ホットペッパー(一次情報)一次確認済
競合のソース種類数(串の坊・かっちゃん等)競合各店ページの実測(2026年7月)実測・全店網羅ではない
空席登録の効果・従量課金の仕組み食べログ集客情報(実測)公開情報

B未検証・推測として明示した事項

競合のアクセス数(PV)は取得不能。PVは自店専用データ。競合比較は保存数(需要の代理指標)を使用。保存数 ≠ PV。
「伸びている」の定義:時系列データが無いため断定不可。保存数+受賞+6,000円超保有を「現状の需要格差の代理」として扱う。
保存数は掲載歴に依存:古い店ほど貯まりやすい。新店の勢いは保存の絶対量では見えにくい。
競合数値・自店点数は時点依存:取得後に変動する(食べログの表示ページにより点数が3.30〜3.52と揺れる時期も確認)。本レポートは2026年7月取得時点。
営業時間(火〜金17:00〜23:00・土16:00〜23:00・日月定休)は公開情報で確認済み(2026年7月)。日別データの入手により曜日分解(定休日/営業日)は実データで実施済み。ただし「時間帯×曜日」のクロス集計は不可(時間帯データが月次集計のため)。このため17〜23時の99件に含まれる定休日着信は分離できないが、除外できた場合は営業日の成立率が上がる方向にしか動かず、結論に影響しない。16時台(平日開店前・土曜営業中)は混在のため別掲。
電話の母数は7ヶ月146件と小さい。率は1〜2件で動くため傾向として扱う。12/15(月・定休日)の成立3件は年末営業の可能性がありオーナー確認事項。D判定と全体不成立率23.3%の関係は、判定が直近期間ベースである可能性を推測として注記(1-5)。
味変ソース10種の「常設」は一次情報で確認済み(2026年7月)。ただし競合のソース種類数調査は全店網羅ではないため、本レポートでは「確認範囲で最多クラス」と表現し、「唯一」「競合ゼロ」とは記載しない。釜めしの通年提供可否など残る商品仕様は、公開前のオーナー確認が前提。
PART3の金額試算(松竹梅の単価インパクト)は、移行率などの仮定を置いた試算であり、効果の約束ではない。前提は試算欄に明記し、実測はプレミアムレポートの金額分布で行う。
金額表記の定義:予約実績の「6,000円以上」はプレミアムレポートの金額区分(「6,000円〜7,999円」以降の合計。6,000円ちょうどを含む)に基づく。一方、コースの保有・新設に関する「6,000円超」は6,000円より上の価格帯(松7,000〜7,500円、競合の7,500・8,000円等)を指す。競合の保有集計(2-3)で最高額がちょうど6,000円の店の扱いは元集計の区分に依存する。
アップセルクーポンの説明例(松7,500円→6,800円等)は、施策①で松竹梅を導入した後に成立する設計例(選択肢)であり、現行コースでの実績ではない。また南蛮亭のクーポンが「上位セットの定価より安い提示」になっているか(=コース+飲み放題の単品合算価格)は未実測のため、同構造との見立ては推測。

C本レポートの位置づけ

本資料は「事実は言い切り、打ち手は選択肢として提示する」方針で作成しています。データと競合実測は検証済みの事実として断定していますが、どの打ち手を選ぶか・組み合わせるかは、店を最もよく理解しているオーナーの判断に委ねる構成です。各施策は着手後に効果を測定し、次の打ち手に反映していくことを想定しています。